経営戦略理論の基本構造(経営者・幹部の経営戦略セミナー)
開催概要
  • セミナー名

    経営者・幹部の経営戦略セミナー

  • 開催日程

    2022年10月5日(水)~6日(木)

  • 開催場所

    日本能率協会研修室

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日本能率協会は、企業の経営者・役員の方々に自らの能力を高める場と機会を提供するために、さまざまなテーマのトップマネジメント研修を開催しています。変化が激しい時代において、企業の活力や競争力を高めるためには、迅速な経営判断、使命感・倫理観、明確なビジョン、組織や人材に対する洞察力など、経営力の向上が必須となっています。

経営力を高めるセミナーは、経営の最前線の実情をふまえつつ、体系的かつ実践的でなければなりません。JMAトップマネジメント研修の講師は、第一線で活躍する専門家や、実績豊富な現役の経営者です。経営理論に基づいた講義と、参加者同士のディスカッション、ケーススタディなど多様なプログラムで、自社の経営に活かせる知識や気づきを持ち帰っていただければと願っています。

このページでは、2022年10月5日(水)~6日(木)に開催された経営者・幹部の経営戦略セミナーの1日目のプログラムをレポートします。2022年度に3回開催される本セミナーは、「経営戦略とは何か」「コアコンピタンスを認識・育成する」「新しいビジネスモデルでの後発参入」「バリューチェーンとビジネスモデル」など、多くの経営層が抱える課題に即したテーマで、戦略思考を身に付けることができます。

「経営戦略とは何か?」企業戦略の構造を把握する

セミナーの最初のテーマは、「経営戦略とは何か」。慶應義塾大学ビジネススクールで、経営理論を指導する岡田正大教授の専門は企業戦略です。「経営戦略の基本構造」と題されたプログラムでは、企業戦略の基本概念と理論について、「1970年代~80年代における日米の家電メーカーと自動車メーカーの競争力」といった俯瞰的な視点から斬り込んでいきます。

企業戦略理論をインプットするうえで重要なのは、言葉の定義や関係性を明確にすることです。「外部環境」「内部資源」「戦略」戦略的意図」といった言葉が意味するところを、事例を用いて解説するとともに、全体の構造と相互の関係を整理。自動車業界に長年関わってきた岡田教授の事例分析は、組織のメカニズムやビジネスの現場感覚をふまえた内容で説得力があります。

脅威・機会を分析し、自社のポジショニングを考える

企業戦略理論においては、1980年代に語られていた第1世代から、現在の第4世代までの理論の変遷について解説。経営理念、企業ドメインの定義、戦略的意図・構想、全社戦略といった策定プロセスまで押さえたうえで、「戦略とは何か」「パフォーマンスとは何か」といったテーマに踏み込んでいきます。

「戦略的意図」と「戦略」の違い、パフォーマンスや競争優位性の概念、自社のポジショニングの考え方について、漠然と捉えている方も多いのではないでしょうか。講義のなかで深掘りされたのは、SWOT分析における「脅威」「機会」をベースに考えるポジショニングアプローチです。「脅威が少なく、機会の豊富な業界に自社をポジショニングせよ」。これを考えるためには、自社のビジネスモデルやサービスのみならず、属している業界レベルで「脅威」「機会」を捉えなければなりません。

「ハードウェアの機能的価値を売っていた業界が、ソフトウェアの業界に取って代わられる」
「性能や運転しやすさが重視されていた乗用車が、自動運転という技術の出現によってネットワークの端末としての価値に移行する」

脅威を特定するうえで必要となる「5つの力モデル」や、業界のタイプによって機会の捉え方が変わってくるといった理論を活用しながら、いくつかの事例について考察。その後、持続可能な競争優位を築くための経営資源の評価基準について解説があり、講義は終了となりました。

参加者同士の討議によって、自らの視野を広げる

企業戦略理論の説明であっても、「何を考えるべきか」「どう捉えるのが妥当か」といった経営者の視点で語られていくのが、JMAトップマネジメント研修が実践的といわれる所以です。講義とあわせ、グループ討議もあり、ある業界の企業の実例と市場データをもとに、競争戦略についてディスカッションが進められました。

「グループの意見をまとめる必要は一切ありません」。ここで問われるのは、それぞれが考える戦略的意図です。討議の狙いは、自らの引き出しを増やすこと。事実に基づいた戦略設計と戦略的意図の明確化を行い、活発な意見交換を進めることによって、講義で学んだことを体得し、視野を広げる時間です。

「異業種のメンバーとの討議は、自社とは視点が異なり、考えさせられた」「学びや気づきが多かった」という声があるように、様々な業種や企業規模の同位の参加者同士による相互啓発を生み出す、いわゆる「他流試合」がJMAトップマネジメント研修の魅力のひとつとなっています。

経営者の体験に触れるゲスト講演も高評価

多様な演習とケーススタディによって、実践的に戦略思考を磨くことができる「経営者・幹部の経営戦略セミナー」は、経営者の実体験に触れることができるゲスト講演も高い評価を得ています。「経営トップの体験は、重みがあった」「他社の事例に触れ、とても刺激になった」といった声が集まっており、戦略構築のノウハウを学ぶだけでなく、経営者としてのあり方を考える機会にもなっているようです。

「経営者・幹部の経営戦略セミナー」に興味がある方、自社の戦略を見直したい方、経営者や取締役として新たな気づきを得たい方は、JMAトップマネジメント研修のセミナー一覧や受講料・お申込みのページをご覧ください。