西本和記 氏

矢崎ヨーロッパ 副社長
西本 和記 氏

受講者様

インタビュアー:一般社団法人日本能率協会 丸尾

矢崎ヨーロッパ 副社長の西本和記様に新任取締役セミナーを受講されて良かった点、異業種の方と交流を通じて感じられたことなど、お話をうかがいました。(※敬称略)

  • セミナーを執行役員にも受講してほしいのはなぜか
  • セミナーを楽しむためには
  • 新事業へのユニークな取り組みとは

セミナーを執行役員にも受講してほしいのはなぜか?

(丸尾) 今回のセミナーはどんな方が受講すると有効に活用されると思われますか?
(西本) 取締役もそうですが、執行役員の方にも受けていただくといいと思います。我が社では執行役員は33名ほどいます。会社によってその制度の運用法はいろいろあると思いますが、今はまだ日本の会社では取締役と執行役員の役割をしっかり分離できていないことが多いと思います。一方執行役員と取締役には法的には明確な違いがあります。執行役員というポジションは取締役の予備軍あるいは同等の業務責任を持っているわけですから、そういう意味で執行役員の方にも受けていただくと役に立つのではと思います。
いろんな会社を見ていて考えるのですが、個々が強い会社は組織としてタフです。個人個人が経営的な発想を持って行動すればその集合体の企業は大変強靭で効率的に進められますから、執行役員がセミナーでこういった話を聞くのは為になると思います。
今回のセミナーで何がよかったかを考えたとき、やはり動機づけだと思いました。セミナーで話を聞いて気付きがあって、それだけではわからない部分があるので本を買って読んでみる、考えてみるといった動機づけです。その動機がつくかどうかは個人によって違うと思いますが。
(丸尾) このセミナーの特長として経営者講演がありますが、今回の帝人の大八木会長のお話はいかがでしたか。
(西本) おもしろかったです。やはり歴史のある企業はいろいろトライ&エラーを繰り返しながら変わってきているというのがわかりました。トップの思いは企業に大きな影響を与えているというのが良く分かりました。

セミナーを楽しむためには?

(丸尾) 今後受講される方にアドバイスをお願いします。
(西本) 先入観なしに、頭をまっさらにして受講したほうがいいと思います。まっさらに楽しんでやろうという気持ちでいれば、話がおもしろければそこから興味をもって勉強してみようと思うでしょうし、そうやって発展していくというのが一番いいのではないでしょうか。やはり講義する講師の方がすべてということになると思いますが。

新規事業へのユニークな取り組みとは?

(西本) 今お話を聞いてみたい方はいらっしゃいますか?
(西本) 我が社の会長の話はおもしろいと思います。我が社では自動車部品事業に加えいろんな事業をやっています。電線事業やガスメーター、タクシーメーター、空調・太陽熱事業などが代表的なものです。更に新規事業として農業や介護事業、リサイクル事業なども始めています。これらは当面大きく利益の出る事業ではないのですが、海外への生産移転などで余裕のできた国内人材を活用し、合わせて地域貢献にも資するのではないかという点が新規事業の誘因になっています。
(丸尾) そういった新しいビジネスは拡大構想なのでしょうか?
(西本) やはりトライ&エラーですね。本当の意味での事業にするためにはもう少し時間と労力がかかると思います。今はその地域でやれることを計画しながらやっているという感じです。ですからお米も作りますし、野菜やお酒も作っています。
お酒はもともと越後の名産である油揚げを作る際に出るおからが産業廃棄物になってしまうところを譲り受けて、会社の技術で有機肥料にして、地元の方に頼んで遊休地利用して育てたお米を原料にしています。
(丸尾) 本日は大変貴重な話をありがとうございました。